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「心を揺らす 光はらむ風にボクは小さく祈る。
思い出と呼ぶには あまりにさり気ない日々でも
また いくつかの春がめぐり、
この放課後の空とおなじ色が
いつか キミとボクの路(みち)を
なつかしく照らしますように。
降って湧いたような思いに
ふと笑みがこぼれる 空色の午後。
わけもなく胸が痛む 檸檬色の憂鬱。
世界を救う勇者は現れないし、
コブシで語り合うほどの熱血もないけれど
かけがえのないボクたちの青春。」
――『君と僕。―AFTER SCHOOL―』冒頭より
ご挨拶が遅れました。Seel3年のともだです。
しょっぱなからいきなり趣味垂れ流してすみません。笑
『君と僕。』という漫画をご存知でしょうか。
現在『月間Gファンタジー』で連載されているほのぼの青春グラフィティです。
この漫画は、地味系女子がクラスのさわやかくんと恋愛することもなければ、イケメンアイドルたちと恋愛することもないし、バスケがうまくて周りからキセキの世代だと騒がれることもありません。ただただ、5人の男子高校生の日常の1コマが描かれている作品なのです。
キャラクターひとりひとりみんなどこか可愛いらしいし、とっても愛おしい。
色彩も淡い水彩で雰囲気が好み。
日々の学校生活、文化祭、部活、修学旅行、恋愛、先生、家族……、
ありとあらゆるシーンにちりばめられた青春の数々。
いっつも切ないようなほっこりするような、なんともいえない気持ちになりながら読み返しています。
わたしの青春のバイブルです。
“高校生”ってなんだかキラキラして見えませんか?
成長しているかと思えばまだまだ子どもで、どこか危なっかしさもあって、でもなんでもできてしまう。そんな高校生たちのことを心から魅力的だと思うし、一方でまぶしすぎて目を細めてしまいます。
月日が経つのは早いもので、高校を卒業してから早2年が経ちました。
当時は、高校生活なんてこんなもんかーと、思っていた時期もありましたが、
それは決して楽しくなかったってわけではなくて。
それなりに友達もいたし、それなりにバイトしていたし、それなりに遊んだし。
しかし、“それなりに”過ごしていた高校生活は、今となってはかけがえのないもので、気付けば“それなりに”じゃなくて“かなり”楽しい日々だったなぁとしみじみ思うのです。
何気ない日常がこんなにも輝いていて、こんなにも愛おしいっていうことをもっと早くから知っていたかったなぁと思う反面、高校を卒業した今だからこそ、あの頃の日常をこんなにも愛おしく感じることができるのかもしれないなぁとも思います。
「花火がほんの少し 夏の夜をはじくと
そこにいつもの笑顔があって
当たり前のように 手のひらの上で増えていく日々を
いつまでも大切ににぎりしめては
時々そっとひらいてみる
そんな時がくるなんて
それに気づくのは ボクらが大人になってから」
――『君と僕。』2巻 Scene8 いつかの夏
いつかの夏……それは5年後でもいいし、20年後でもいいし、今でもいい。
ふとした瞬間にあの頃の夏を思い出して、明日への希望となれば。
大学生活、なんだかパッとしないなぁーなんて思うこともありますが、
この日々も数年後には愛おしいものになっているのかな。
今はまだまだわかりませんが。笑
「これから少しずつ
色を咲かせはじめるあなたの道が
とてもきれいな色でありますように」
――『君と僕。』4巻 Scene17 Colorless blue
近日中にVol.20の情報が発表されます。
ともだ