Seel STAFF BLOG

カルチャー系フリーペーパーを制作しているSeel編集部のスタッフたちによるブログ。

最強の俺様キャラとは

はじめまして、1年デザイナーの高橋です。11月から行なっていた勉強会が終わり、次の発刊に向けてメンバーそれぞれがパワーアップすることが出来ました。

さて、今回のテーマは題名にも書いてしまったので既にバレバレなのですが。俺様キャラと聞いて皆さんは誰を思い浮かべますか?財閥御曹司の道明寺司、はたまた奥州筆頭伊達政宗でしょうか?そもそも、俺様キャラってなんでしょうか。カリスマ性があって、物事を完璧にこなせて、ルックスがあって、高飛車、と頭に浮かぶのはこんな感じでしょうか。最近は草食系が流行っているので、俺様キャラのモテ男がブイブイ言わすみたいな漫画もめっきり減りましたね。そんな世の中ではありますが、私ははっきり言います。

俺様キャラってかっこいい!

俺様キャラは常に人を見下しているように見えるなど、性格に問題があるようにも聞こえます。でも、いつも自分がトップだと思い込めるぐらいの要素を持っているのは逆に魅力的ではありませんか?財力・権力・知力・武力・外見などなど、それぞれの物語の俺様キャラは複数の他人より優れている要素を持ち合わせているのです。

そこで突然なのですが、私が思うベスト・オブ・俺様キャラをご紹介します。

それは細川智栄子あんど芙〜みん作の『王家の紋章』(秋田書店 プリンセスコミックス)より、エジプト王朝の統治者・メンフィス王です。

 

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△メンフィス王(左)とメンフィスが大好きなキャロル(右)

この『王家の紋章』という漫画、2016年に舞台化もされたので知っている方も多いのではないでしょうか。21世紀から3000年前の古代エジプトに迷い込んだブロンドヘアーのアメリカ人・キャロルを各国の王たちが珍しがって取り合い、その度にメンフィスが奪い返しにいくという、非常に説明の簡単な漫画です。この漫画が始まったのが1977年、現在も続いていて単行本は62巻まで出ています。この睫毛がバサバサの目がキラキラという、元祖・少女漫画感がたまらないですね。

このエジプトのファラオ・メンフィスは女と見間違うほどの美少年、若くして民衆の心を鷲掴みにするカリスマ性、荒い気性で勇猛果敢、どんなに暗殺されかけても死なない武力と強運の持ち主です。そして何より俺様、いやファラオ様キャラがすごい。キャロルが現代から古代に迷い込んだときも、「初めて欲しいと思った娘だ」と半ば無理やりに妃にしようとします。キャロルが拒んだら、「なぜ私を嫌う…?」と壺を蹴散らしながら激怒。圧倒的な自信と、それを裏付ける器量があります。

 

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△ベスト・オブ・俺様シーン。自分を拒んだキャロルの腕を折ってこの言い訳。

そして何よりメンフィスがすごいのが、キャロルの愛し方です。拒否していたキャロルも次第に惹かれていき、ついにはメンフィスの妃になります。その一方で各国の王にもお約束のようにモテモテであるため、メンフィスの側には中々いれません。奪われたとなれば、火のような行動力で奪い返しに行きます。GPSもない世界なのに、二人の間には謎のテレパシーがあるのです…。

最後に、俺様キャラとはある意味「単純」なのだと思います。なぜなら彼らの軸は常にぶれず、他人に影響もされることなく、ただただ自分を貫きます。メンフィスのように人を愛すときも、俺様はまっすぐなのです。と、ここまでで私がいかに「王家の紋章」を愛しているか分かりましたでしょうか。コミカルな要素は全くないはずなのに、なぜか笑えてしまうのがこの漫画の良いところ。俺様キャラについてと言いながら、大半が私の大好きな漫画紹介になってしまった気がしなくもありません。

さてさて、気付いたら2017年も1カ月を切っております。皆さんはどんな1年だったでしょうか?私はこんなにも自己紹介をした1年は未だかつてありません。しかし、まだ一度も俺様キャラには巡り会えてない現状。きっと古代のファラオ以上のキャラは存在しないと断言できますが、皆さんも周りに俺様キャラがいないか探してみてください。最近は寒いので、体調を崩さず12月を乗り切りましょう。

それでは、今回はこのへんで。