Seel STAFF BLOG

カルチャー系フリーペーパーを制作しているSeel編集部のスタッフたちによるブログ。

あ行の宿命

はじめまして。デザイン1年の足立です。

 

Vol.30の制作も終了し、ホッと一息をつきたいところでしたがブログの順番がいつのまにか1年生にまで来てしまいました。なので未だに緊張感のある生活を送っています。何でもかんでもトップバッターになってしまうことが多いのは苗字があ行の宿命ですね。

 

 

さて、14日に放送されたフジテレビ系特別番組「世にも奇妙な物語‘17秋の特別編」にて手塚治虫原作「夜の声」というドラマが藤原竜也主演で放送されたことは皆さんご存知でしょうか。ドラマ「夜の声」の中でも相変わらず藤原竜也は不幸でしたが、人間の二面性やすれ違う恋心が描かれていてなかなか面白かったです。

 

そこで今回は秋の夜長にオススメな手塚治虫作品紹介したいと思います。

 

それがこちら「火の鳥 太陽編」です。

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まず「火の鳥」とは、その血を一滴でも飲めば永遠の命を手に入れることができると言われる不死鳥(火の鳥)をめぐる全13巻のシリーズもので、今回紹介する太陽編は単行本では10〜12巻にあたる作品です。

 

物語の舞台は7世紀以前の日本と21世紀の日本。7世紀の白村江の戦いで唐に敗れ、生きながらにして顔の皮を剥がされ、代わりに狼の皮を被せられた王族の血を引く青年ハリマと火の鳥を神と崇める新興宗教「光」が地上を支配し、「光」に反対する人々は地下に追いやられてしまった21世紀日本で地下で暮らす青年スグルの2つの世界が並行して描かれています。

 

二つの世界がどう絡み合っていくのか、宗教とはなんなのか、人間とはなんなのか。人類が持つ普遍的な問いに対する答えのようなものがこの作品には散りばめられているような気がします。

 

なんだか重そうな話に見えますが話の展開が早く、終盤は怒涛の展開になっているので一気に読めます。狼の顔を持つハリマが案外早く人間社会に溶け込めているのも面白いです。

 

 

 

読書の秋ですので、たまにはいつもと違うジャンルの本や漫画を読んでみるのも面白いのではないでしょうか。新たな出会いを求めてさまようのもまた一興でしょう。

 

お腹が空いたのでこの辺にします。

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それでは。